「優柔不断に効くサプリ」という副題に惹かれて借りてみた。デカルトってテツガク者の?難しいのかな~と思いつつ読んでみると、これは・・・ワタシに必要な内容だ!!
全190Pで、優柔不断とはどういうことか、そして優柔不断を解消してストレスが少ない生き方をするにはどうすればいいか、ということが、デカルトの「方法序説」をベースに書かれている。
まず、優柔不断な状態について。
(p9)優柔不断というのは、一種の思考のクセです。
性格を変えるのはむずかしいですが、クセは意識すればなおせます。
(p18)優柔不断な人は、頭のなかがモヤモヤッとして霧がかかったような状態。視界不良のためになかなか答えが導き出せない。つまり、迷いの正体が自分自身できちんとつかめていない。考えているようで、本質がつかめていないのです。
そうそう。漠然とした不安感に流されてしまって物事がなかなか決められない。一旦そこから自分を切り離して客観的に見ることが必要なんだけど、それが出来ていなかった。紙に書くなり、人に話してみるなりして、自分の不安感の原因が何なのかをつかもうとするのはやはり大事!
そこで出てくるのが「理性」という言葉。
(p28)理性とは、簡単に言えば健全な判断力です。気分や感情的なものに左右されずに、物事を筋道立てて判断する力。
(p29)理性を軸とすることを心がけることで、気分や感情は鎮めることが出来ます。また、理性を働かせることで、人はよりよい判断が出来る。
なるほど~。
そして真打登場、デカルトの「方法序説」から、決断の為の1~4の4つの原則と、自らの知識・経験不足で理性的判断が下せない場合の5~7の暫定ルールが紹介されています。
- 根拠や証拠を明示して証明できるもの以外は、受け入れない。注意ぶかく考え、速断と偏見は避ける。「明証性の規則」
- 問題はできるだけ小さく分割する。「分析の規則」
- どんなことも順序立てて思考を進める。「総合の規則」
- すべての可能性を検討したか、見落としがないか、全体を見直す。「枚挙の規則」
- 法律と慣習に従う。また、良識ある人の、もっとも穏健で中庸な意見に従う。「第1の格律」
- 行動は果断であるべし。一度決心したことは、疑わしくても一貫してそのやり方でやりきる。「第2の格律」
- 世界の秩序が変わることを求めるのではなく、自分の欲望を調整するように努め、それを習慣づける。「第3の格律」
わかりやすい!
判断基準があれば、物事を理性的に見て判断をしやすい。
いきあたりばったりにならずに済む。
人生、選択と決断の連続。気分や感情に流されるままではいつまで経っても何も変わらないだろう。
1章と2章では優柔不断について、デカルトの理性的判断法の紹介、3章では優柔不断を直していくための20の方法を作者の視点も入れながら書かれている。軽いタッチで書かれているのであっという間に読めてしまうので、悩みに陥りやすい人にぜひ読んで欲しい。
クヨクヨする時間を手放そう!
※2017年12月11日の記事を修正