冬の寒空の下 切ない光景

近所のスーパーに食料品を買いに行った帰り。

 

お昼ご飯にしようと家路を急いでいると、前方から中年女性の怒りの声が聞こえてきた。大柄な中年女性と小柄で痩せた年配の女性が並んで歩いていた。

 

中年女性「・・・そんなの要らないでしょ!!」

(声、デカぁ~)カッコはいもようかん心の声

 

中年女性「ほかの娘や息子たちが(面倒)見ないから仕方なくウチでアナタを引き取ってるのよ!?」

(・・・え?そんなこと言うの?酷っ!・・・)

 

中年女性「一体何着洋服を持ってきてるの?!」

(あー、洋服大量に持ってきちゃったのかな、おばあちゃん・・・)と、この辺で2人に追いつき追い越した。

 

中年女性「アナタが死んだ後あの大量の物を片づけるのアタシ達よ?迷惑かけてるってことを思い知りなさいよ!」と怒鳴る声が2人を追い越してすぐ聞こえてきた。

(そこまで言わなくても~(涙)酷い!!可哀想!)

 

年配女性「・・・ごめんなさい・・・」

中年女性「謝るぐらいだったら、どうにかして!!」

(この寒空の下道端で親に怒鳴るとか・・・おばあちゃんが気の毒過ぎる・・・けどここで赤の他人が出ていっても余計つらく当たられるかもなぁ。。)

 

と、ここで自宅に着いたので、気になりつつ自宅に入った。

 

怒鳴ってた内容から推察するに、年老いて弱ったお母さんを引き取ったら大量の荷物と共に来てしまったのだろう。おばあちゃんが何気なく欲しいなと思うもの(多分服)をぽろっと吐露したら、それが娘の勘に障ったようだ。

 

どんな親子関係かは知らんけど、冬の寒空の下で怒鳴り散らすことはない。帰宅して落ち着いて話し合えばいいのに。。

 

実家の片付け、親の持ち物問題が切実なのはワタシも経験したのでよく理解できる。

 

だけど、親には親の考えがある。

冬の道端で怒鳴った所で解決しない。

 

ワタシも実母が生きていた頃、「こんなモノ屋敷、倉庫みたいな部屋で暮らしてたら危ない」って思っていたし、実際に「もう少し片づけたら~?使ってないものは捨てなよ~」と何度も言った。明らかなゴミだと思われるモノは捨てたりもした。が、母はワタシには「うん、わかってる」と言いつつも、「あの子(ワタシ)が来ると、物が無くなる。困るわぁ」と漏らしていた。何でもかんでも「勿体ない、再利用する」と、とっておくタイプだったから、結局膨大なモノを残して逝ってしまった。

 

捨てられないのには、その人なりの理由がある。

捨てる必要性を感じていない、捨てたくない、取捨選択の判断する気力もモノを捨てる体力も湧かない、のどれかだろう。

 

それにしても。何とも切ない、クリスマスイブの昼下がり。。