片付け本とか断捨離本とかを読み漁ってた10年前。
こんまり先生の本も勿論読んだ。
で、実際洋服を全部出して「ときめくか、ときめかないか」をチェックしたが、全部「ときめかない」のである。こんまり先生は「ときめくものを残しましょう」と言ってるのに、すべての洋服が「ときめかない」。
「ときめかないものは手放しましょう」とあるが、日常使ってるモノまで捨ててしまっては生活が成り立たないので、「うむ・・・自分はときめきのわからぬ人間なのだな」という諦観と共にいつしかこんまり先生はワタシの中では過去のものとなった。
10年の月日を経て、ワタシも五十路半ばとなり、ミニマル志向も定着し生活の軸となった。沢山のモノを手放してきたワタシの元に入ってきたのは着物と編み物のグッズだった。
着付けを動画で独習し、2年弱着物を時々着る生活を送った。
しかし着物は自分のライフスタイルには合わないと思い、浴衣1枚残して手放した。もとより着付け練習用として安く買い求めたリサイクル着物や帯、高価なものではないが、再びリサイクル店やNPO団体へ託した。それは本当に過去一心の痛む「手放し」だった。だって、「ときめいた」から。
これが、ときめきか。
どんなに気に入った洋服よりも、着物を着ると心の奥底がほっと暖かになるのだ。。
小学2年生の時の正月に祖母からもらった子供向けのウールアンサンブルを着た時のような、ほっこりとした嬉しい気持ち、ちょっと誇らしい気持ち、「よく似合うじゃない」という母の言葉にくすぐったい気持ちになったことが甦ってくる。

着物のどこが好きなんだろう?
と考えた時、真っ先に思い付いたのは、「大きな布に包まれている安心感」だった。
着物を羽織り、裾を合わせて前で合わせて腰ひもできゅっと留めたら自分の芯がちょっとだけしっかりするような。
決して「おしゃれ」とか「素敵」じゃない部分に惹かれているのが自分らしいなって思う。
正直「おはしょり」なんかいらないと思ってるし、衣紋を抜かなくてもいいじゃんって思うし、帯のお太鼓なんかランドセル背負ってるみたいで好きじゃない(すべて個人の好みなので悪しからず)。おはしょりをとり、衣紋を抜いて、何か所も紐で固定して、一部の隙も無くビシっと空気を抜いて体に巻き付ける・・・着物と言うと思い浮かぶあの着方・・・じゃなくて、男性の着流しみたいにもっとシンプルカジュアルな着方ができるなら、また着物を着たいんだけどな。
